朝6時頃に目が覚めてベッドのそばに置いてある自分の靴に足を入れようとしたその瞬間
何かがササッっと走りました
もう大体分かってはいるのですが確認のためにベッドの下を覗いてみると奴がいました
あいつです
G様です
デカイとは聞いていましたがメチャクチャデカイです、日本で見るデカイGの1.5倍はあろうかってでかさ
しかも足が長くて車で言うとリフトアップした四駆のような力強さ(笑)
30分ほど格闘しましたがどうにも対応出来ないので諦めてシャワーを浴びて出発することにしました。
ホテルのフロントで会計を済ませて「ありがとうねー」と言いバイクを走らせるとハンドルがウネウネウネウネと変な動きをします
即座に
(あ、パンクだな・・・)と気付きました
ゴキブリのあとはパンクかよ、くそーとぶつぶつ言いながらバイク屋に滑り込みます。
少年がなれた手つきでさっさとチューブを引きずり出してヤスリで慣らし、パッチを貼ってくれました。
日本だと自分でも同じことをするのですが彼の手際の良さを見て関心しました。
あっという間に修理は完了
「ハウマッチ?」と聞くと
「10000ドン」
メーターギア交換の時もそうでしたが今回もメチャクチャ驚きました
10000ドン(50円)って・・・
日本で修理してもらったら恐らく2000円はするでしょう
もう本当に申し訳ない気持ちで彼の真っ黒になった手の上に10000ドンを置きます
その横では店主らしき人が中古部品を引っ掛けてました
どうも中古の部品取りしたパーツを取っておいてるようですね
使えるものはなんでも使う
ベトナム人達の強さというかそういった物を感じました
そして出発
淡々と北上して行く予定なのですが途中でなにか橋のようなものが遠くに見えたのでちょっと寄り道することに
手作り感満載の橋がありました
一人のおじさんがいたので話しかけると渡るにはお金がいるそうでジェスチャーで集金した札束を見せてきます
片手では持ちきれないほどの札束を見せてニッコリ笑うおじさん
不用心だなぁ・・・と思いながらもお金が必要だということは理解出来ました。
おじさんと喋ってる最中にも鶏を20羽ぐらい積んだカブが走り去っていきます
(この先にどんな集落があるんだろう?)
そう思うとワクワクします
「ちょっと橋を見せてね」
そういって橋桁を覗き込むと細い木を針金でくくったり釘で止めてるだけです
途中の板も朽ちたりしていてとても渡る気にはなれません
おじさんに「ありがとう、ごめんね」といって引き返しました
そしてまた北上
実はこの日の朝から左目がゴロゴロしていて、時間が立つたびにだんだん酷くなってきます
(目が痛いなぁ、サングラスとかしてなかったからなぁ・・・・)
まあ、なんとかなるだろう・・・気にし過ぎもよくない
国道QL1をドンドン北上します
途中で警官がたくさんいるので(なんだ?)と通り過ぎたあと振り返るとトラックが民家に突っ込んでいました
うわぁ・・・
と、見とれているとグーっとお腹がなります
反対側をみるとフォー屋さんがあったのでここで朝食をとることにします
フォーセット30000ドン(150円)
食べながら事故現場を見ているとお店のおばさんが話しかけてきます
ベトナム語でよく理解は出来ないのですが右手で左肩をシュッと切るようなジェスチャーをしてくるので同じようなジェスチャーをして車の事故現場を指差すと
「そうだ」
と、こっくり頷きました
(こりゃ運転が慣れてきたとは言え十分に気を引き締めないといけないな)
おばさんにお礼を言って再スタート
それにしても左目が痛い
涙が止まりません
日本から持参したジェットヘルはシールドがスモークが入っているのでこれで十分だと思っていたのですがどうも強い日差しとホコリにやられて左目が駄目になってるっぽいです。
風が少しでも目にあたると強烈な痛みを感じます。
(くっそーどうすりゃ良いんだ・・・)
ふと左目を手でそっと押さえて走ると痛みが和らぎました
(お、これいいな・・・)
そう思って左手で目を押さえながら走ります
時々段差があるので速度を抑えないと駄目なのですが右目だけで走っているので気づきません
ドン!っと強烈な突き上げをくらいとっさに両手をハンドルにもどして安定したらまた片手運転に戻します(笑)
危ないです、めちゃくちゃ
途中で給油
エネオスの古くなった給油機はベトナムで頑張っていました
それにしても目が痛い・・・
左目を押さえながら北上していると小さな町に入りました
目薬どっかで売ってないのか?
探していると薬局がありました
目薬をさすジェスチャーをしても中々伝わらず
くそ!どうやったら伝わるんや?とイライラしてると目の前にロートクールってあるじゃないか(笑)
さっそくそれを指差して伝わりました
目薬ゲットです。
80000ドン(400円)
店の前でさっそく開封して左目にさします
強烈な刺激が左目に染み渡ります
(ぐわー、なんで俺はクールを指差してしまったんだ!!)
自問自答しながら何滴かさしてみるとなんだか痛みがマシになった気がします
(行けるかも!)
そう思って走りだすと・・・
全然変わらない、痛い!(笑)
そしてまた左目を手で覆い走ります
右目だけで走ってるからか道を間違って田舎に入ってしまいます
ベトナムにはこういったいかにも共産主義的な銅像があちこちにあります
これ、めちゃくちゃデカイんですよ、ひだりに牛が見えるの分かりますか?
近寄ってみると銅像の下は馬糞だらけでした
田舎道は道路が悪く片手運転だと全然距離が伸ばせません
こんな状態が続きます
目も痛いし、道も悪いしこりゃもう駄目かもしれない
今日は諦めてそうそうに泊まることにしました
ホテルを探してチェックインです
ほっとしてiPhoneを触っているとネットが見れません
まさか・・・
そう思ってデザリングしているアンドロイドを出してみると
水没してるぅー!!
途中土砂降りの雨にあった時に雨具のポケットに入れていたのですが駄目でした
そろそろホーチミンで両替した45000円分のベトナム・ドンも底をつきそうです
この日は朝からゴキブリと格闘、パンク、目が痛い、アンドロイド水没、とろくなことがありません
一度仮眠して、夜9時頃に目覚めたので夕食をとりに外にでました
適当な店を見つけてフォーを頼みました
大量にパクチーが入っていてウワァ・・・とドン引きしましたが体はパクチーに慣れきているようですんなり喉を通っていきます
隣ではなにやらパーティーで盛り上がっています
気がついたら話しかけられて酒を飲まされていました
みんなすぐに話しかけてきてすぐに酒を飲ませようとしてきます(笑)
みんな出来上がってて
「ベトナム好きか?ん?ベトナムはナンバーワンか?」と酒を注ぎながら絡んできます
僕が「そうだ、ベトナム大好きだ、ナンバーワンだ!」と言うと
「よしOK、乾杯だー!」といってグラスを合わせます
ベトナムでは乾杯をすると最低グラス半分ぐらいは飲むという約束事があるらしく
乾杯するたびにみんな一気飲みです
(だめだ、このままじゃ記憶がなくなるぞ)
そう思って「そろそろ行くよ」と言うと
「ええーー」とすごいガッカリしてました。
お金を払おうとすると「酒は無理やり飲ませたから俺らが払っとくよ」と言い、受け取ってくれません
「ありがとう」
そう言ってしかたなくフォーの代金だけをお店に支払い
彼らとハグをして店をあとにしました。
千鳥足でホテルへ
(毎日色んな事が起きるなぁ・・・)
そう考えながら落ちるように眠りにつきました
バイク走行3日目 終了 トゥイホア→ボンソン 約200km
途中、市場があったのでサングラスを探します
女性があっちにあるよと教えてくれたのですが見当たりませんでした