名もない海岸を離れしばらく走ると石見銀山世界遺産センターに着いた
無料駐車場にバイクを停めてセンターに入る
確か入場料は300円ぐらいだったかな?
この先の写真撮影は不可と言うことで中の写真は無し
てっきりここが石見銀山の切削した跡かと思っていたがただの学習する施設みたい
本来のコースとしてはここで石見銀山の歴史を学ぶ→ここから15分おきに出ている乗り合いバスに乗って鉱山町へ→鉱山の歴史ある町並みを見たり、鉱山跡に行ったり
と、こうゆうことらしい
↓下は公式サイト
行こうかな・・・ とは考えたけど時間も14時をまわっている
もう、そっちは諦めて温泉探しをすることに
グーグル先生に聞いてみると「近くに温泉津温泉ってのがあるぜ」と言うのでそこに決定
歴史を感じさせられる街を走るといくつかの温泉がある
ここにしよう
番台のおばあちゃんにお金を払って中に入る
お、おぅ・・・・
れ、歴史があ、あるじゃないか・・・・
ある程度は覚悟はしていたが色々と古い
服を脱いで中に入ると・・・
お、おうぅうう・・・・
煮込みすぎたゆで卵の黄身のような深緑と黄色が混ざったようななんとも言えない硫黄の塊のような風呂釜
清潔感なんて言葉が全く似合わない僕でもちょっとだけたじろいだ
入っている客はみんな70歳を超えた地元のおじいさんばかりだ
かけ湯をしてとりあえず風呂釜に入るが
熱すぎる!
「あっつい!!」
と言って風呂釜から出るとお年寄りたちが一斉にゲラゲラ笑った
温度計を見ると47℃って、、、そりゃ熱いはずだ
「どれどれ・・・」と言っておじいさんがお風呂にはいる
涼しそうな顔をして3分ぐらいは入っていた
さすが戦後の日本を立て直しただけはあるぜ・・・
なんとか頑張ってお風呂に入り、おじいさん達にこのお風呂の歴史を聞いたりした。
どうやら広島で原爆の被害にあわれ、原爆症にかかった人たちもよく訪れていたらしい
「”湯治”というのは本当にあってよく効くんだよ」
と、言うことらしい
西洋医学バンザイな僕は内心(本当かなぁ?)と思ってしまった
風呂を上がって石鹸で頭と体を洗って温泉を出る
あとは寝床探し
なんとなくこのへんになるだろうな・・・と思っていたキャンプ場に向かう
島根県立 石見海浜公園キャンプ場 ↓
無料キャンプ場 - キャンプに行く - 島根県立石見海浜公園 - 海水浴で!キャンプで!島根の自然を満喫できる、遊べる楽しい公園
近くのスーパーで買い物も終えていたので受付で住所等を記入
本当に無料だ、一切お金も取られない
バイクを置いてリヤカーに荷物を終えて2分ほど歩くとテントサイトに着いた
テントをまず貼ろうとすると少し風が強い
四苦八苦しているととなりのソロキャンパーが出てきて手伝ってくれる
「ありがとうございます」と言うと
「気にしないでよ」と笑った
設営完了!
さあ、僕の大好きなアレの時間だ
まずは一口
ごくごく飲んだ、冷たいビールが喉を通って胃に落ちていくのが分かる
愛用のイワタニのバーナーにロースターを乗っけて遠赤外線で焼き鳥を温める
そうしているとさっきのソロキャンパーさんが出てきた
「よかったら一緒に飲む?」
「いいですね!やりましょう!」
そういって彼は椅子を持ってきた
年を聞くとなんと61歳でもう完全に隠居生活をしているらしい
やっぱりバイク乗りだった
日は落ちていき空が紫色から漆黒に変わっていく・・・
彼のバイク乗りとしての歴史や、彼の家族のこと、過去、仕事で辛かった事なんかを聞いたり、話したり・・・
37歳と61歳のおっさん二人だけどバイク乗りでソロキャンパーという共通点のお陰で話すのに困ることは何もなかった
風が吹くとフリースを着ているのにブルブルっと体が震える
何時だ?と時計を見るともう22時
空にはギラギラと沢山の星が光っている
気がつけば5時間近く話し込んでいた
「今日はもう寝ようか、、、」
二人はお互いのテントへ
いつもなら長距離走った後は肩が痛かったり背中が張ってたりするんだけど、今日はなんだがとても楽だ
(なんでだろう?)と考えていると気がついた
そうか・・・ ”湯治か”
おじいさんたちの言うとおりだった、本当に効くんだな・・・
おやすみなさい
その3へつづく
この日の走行距離460キロ